ネオニッポン市-NEO NIPPON ART & MART at AGANO-終了しました。
2021年11月20日(土)、埼玉県飯能市の吾野地区にあるゲストハウス吾野宿にて第三回目となるネオニッポン市を開催致しました。 会場の古民家「ゲストハウス吾野宿」は築150年の歴史を持ち、かつては問屋として人々が集い、現在埼玉県の「景観重要建造物」にも指定されている歴史溢れる建物で、古き良き日本の様式を今に残す素晴らしい場所でした。 そんな所へ現代の日本の感性を集結させ、"ネオ"ニッポンな文化芸術の市を行わせて頂きました。
(Photo by T.shimura{写真内にクレジット表記の有る写真}/Mizuki Toyama/hacha/Yuki)
都心から近いとは言い難い吾野ですが、地元以外の都心部からも多くの方にご来場いただき、150名程の来場者と、運営、出展者側の関係者50名程と合わせると、およそ200名程の賑わいが築150年の古民家で生まれていた事となり、予想以上の盛況ぶりとなりました。 日暮れからの玉様祭壇による百鬼夜行パフォーマンスの時からは摩訶不思議の異空間へと場が変容すると共に、祭りの空間へと仕上がっていき、盛り上がりも最高潮となると歓喜の声が湧き上がり、 現実とは思えぬような、時代不詳の幽玄な祭と化しておりました。
奇抜でありながらも、幅広い老若男女が楽しみ、(子供は泣いたりw)
高揚感で満たされる祭り特有の感覚があり、感無量でした。
古民家を活用した地域活性の催しとしても、なかなか他に類を見ないような存在感だったのではないかと思います。
ネオニッポン市は古きと新しき日本文化を一本に繋げ直し、失われつつあった日本の独自性、個性、アイデンティティを可視化して再認識する為の公共文化芸術祭としての発展を目指しております。
単に奇抜な事をやっているわけではありませんで、地域の歴史を踏まえたインスタレーション作品、パフォーマンス、 その場を活かしたアプローチをすることで、その地の個性を現代版で再表現することも意識しています。
日下部泰生氏の部屋を蚕の繭、糸で包んだようなインスタレーションは、かつて絹織物で栄えた吾野宿の歴史を踏まえての作品でした。
また、Hacha氏はAR技術を用いて古民家の中庭に仮想のオブジェクトをスマホ越しに出現させ、目の前の現実と仮想が融合した拡張現実を生み出すと共に、画面へ操作を加えることにより仮想に音やエフェクトの影響を与えて介入できる体験作品を展示していました。
過去と現在と仮想といった3層のレイヤーが融合し 古き場を活かしつつ、新しい時代を感じるアプローチとなっていたのではないでしょうか。
その他も古い蔵に音響機材を持ち込んで1日限りのライブハウス/クラブ仕様に変え、音楽アーティスト・Djの演奏、Vjの映像演出をしたりと、蔵の防音効果と雰囲気を活かしつつ現代的なエンターテイメント空間にアップデートしていました。
決して広くはないものの、土蔵造と木の蔵空間も独特の響きがあり、ドラゴンサウンドによる電気の質から変えてしまう特殊な音響のシステムとアーティスト・Djらの音楽の相乗効果で、お客様からも「蔵クラブめっちゃ良い!♪」などと喜びの声が聞こえてきました。
初めての試みで反省点は多々ありましたが、古い蔵の活用方法としては一定の手応えを感じました。
ネオニッポン市では元々日本にあった素晴らしいものを、現代においても懐かしの懐古趣味以上に有効かつ新鮮に活用する事を心がけております。
日本は長引くデフレ経済とグローバル社会の中にて失われた10年、失われた20年、失われた30年と言われる時代を経験していますが、 その中でどの地方都市も皆同じようなチェーン店が立ち並び、町の個性が失われ、しいては伝統的な文化や精神を失ってきた側面があるのではないかと思います。 現代の指針はSDGsが主流になっており、それはそれでいいのですが、自分達、土地の個性あってこそ活かせるものではないかと思います。
現在伝統的な日本文化として知られるものも、かつての中国からの影響が強いように、現代の日本にある文化の中にはアメリカ、西洋の影響が強いものが多く見受けられますが、それもやがて日本っぽく馴染んでいき、アレンジされ、未来における日本文化として定着していくものがあるのではないかと思います。
我々はその渦中にいて、それを目撃、体験しながら次の時代を想像/創造していくことになると思います。 ここで言う日本とは人種の事ではなく、どちらかと言えば土地や文化のことであります。
飯能、日高一帯はかつて1300年前に渡来した高句麗人が住まい、発展させてきた土地でした。
変わらない事がアイデンティティの保持とは思いません。 大切なものを継承しつつ、新しい形で次の時代へ紡いでいく事が必要と思います。 外からやってきた者が大変お騒がせ致しましたが、今後も地域、文化の盛り上げに芸術・文化の側面から貢献できれば幸いでございます。
ご来場の皆様、関係者の皆様、記事を拝頂けた皆様、ありがとうございました。
ネオニッポン市主催 AVA 遠山
(玉様祭壇&AVA遠山 / Photo by T.shimura)
【現代における日本の感性】
アート、クラフト、食、音楽、 パフォーマンス、etc... 多様な出展者による文化市。
現代的な感覚での「和」をテーマに作家を集い、現代に続く日本の感性を再発見する。 ■出展者
日下部泰生 (ART)
加茂孝子 (和紙造形)
1/16 (空間装飾、インスタレーション、ハンドメイドランプシェード制作)
AVA (服飾)
nijizora (染色)
Fuyon (ART・Facial massage)
Cometa ring(指輪)
アベユウナ(絵)
Komaku Ceramics (陶器)
おそまつ商店 (古布・古道具)
chankyロマンチカ(着物アップサイクル布小物)
うすい会 (縁日すくい・スパイス)
玉様祭壇 (百鬼夜行 祈結 Liveパフォーマンス)
hacha(AR)
KAMOSU (音楽)
くふき (音楽)
kazki=okada(音楽)
Karinga (DJ+LIVE)
Naotsun (DJ)
XPT(DJ)
O.I.Y.A.M(DJ)
Dragon sound (拡張音響)
一福堂 (中華移動販売)
帆ヲ晴レ (喫茶)
ホロスコ (占い)
ニュートラる整体 (整体)
めぐるみどり(固定種野菜の生産販売)
furari(植物装飾、流木アーティファクト) ■主催・企画・問い合わせ先|AVA 遠山瑞紀 galaphix@gmail.com ■共催|うすい会 ■協力 | ゲストハウス吾野宿 大河原義重
■Special Thanks Aki Palladium Kiyoya Natsuho Hoshino Hsiangyang Hu Takeshi Nakagawa Mai Nakagawa
Masayuki Tanabe Kazumi Tanabe Takamitsu Baba Kaoru Yuki しむしむ ノーラ名栗 Bookmark AKAI FACTORY
はんのーと
2022年の開催情報はコチラ
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